介護士の転職回数が増えることで生じるデメリットと対策

介護士転職回数

介護士(介護職)の中には、転職を繰り返し行っている人がいます。介護士に限らず介護職は、給料が安い上に仕事がハードであることが多いです。そうしたことから介護士には、転職した後すぐに再転職を行う人がたくさんいます。
ただ、転職を繰り返すことは、生涯年収が下がったり、就職先の選択肢の幅が狭くなったりするといったように、多くのデメリットにつながります。そのため、出来る限り転職回数は少なくすることが大切です。
そこで今回は、「介護士(介護職)の転職回数が増えることで生じるデメリットと対策」について解説します。

転職回数が増えることで生じる3つのデメリット

介護士に限らず、転職回数が多くなることは、あなた自身にとってデメリットしかありません。確かに、劣悪な職場環境や、結婚・出産などの事情で退職、転職することは仕方ありません。
ただ、そうした止むを得ない事情でない限りは、転職を繰り返すことは避けるべきです。そこで以下に、転職回数が増えることで生じる3つのデメリットについて記します。

転職の度に負担がかかる

転職は、あなたにとって大きな負担をかけることになります。
例えば、転職する前には、新しい職場を探さなければいけません。そして、転職先の探索は仕事をしながら行う必要があります。常勤として働きながら求人を見つけることは、あなたが想像している以上に大変なことです。さらに、良い求人が見つかった後は、応募して、履歴書や面接といった採用試験を受けなければいけません。
また、当然ながら転職するということは、働いている職場を退職する必要があります。退職するときには、退職届を書かなければいけませんし、今まであなたが行っていた業務を他のスタッフに引き継がなければいけません。
その他にも、転職した後は、新しい仕事を覚える必要がありますし、職場のスタッフとも一から関係性を築かなければいけません
このように、一言で転職するといっても、転職するためには大きな労力が必要になります。転職を繰り返すと、その度にこうした負担がかかるという事実を認識しておくことが大切です。

生涯収入が下がる

転職を繰り返すことは、介護士としてあなたが一生に得られる収入を減らすことにもつながります。
例えば、一つの職場で長く勤めることは、毎月の給料が上がる(昇給)する可能性が高くなります。逆に転職を繰り返すことは、一つの職場における勤続年数を短くするため、昇給額や昇給する機会は少なくなります。
また、月収が少なくなるということは、その分だけ賞与(ボーナス)額も減ります。さらに、転職する時期によっては、ボーナスをもらう回数が少なくなる可能性もあります。
例えば、7月と12月の2回に賞与がもらえる職場に転職したとします。ただ、その職場では、ボーナスが支給される条件として「勤続年数6ヶ月以上」という条件が付いています。そうした職場へあなたが4月に転職して入職した場合、あなたはその年の7月には賞与をもらうことはできません。
そして、当然ながら転職回数が増えて、一つの職場における勤続年数が短くなると退職金も少なくなります
基本的に退職金は、勤続年数が考慮(乗算)されて計算されます。そのため、一つの職場に長く勤めるほど退職金として支給される額は多くなるのが一般的です。
このように、転職を繰り返すことは、月収はもちろんのこと、賞与や退職金が少なくなることにつながります。こうしたことから、転職回数が多い人は、生涯年収が低くなる傾向にあります。

転職先の選択肢が少なくなる

転職を繰り返すことは、それだけで転職先の選択肢が少なくなることにつながります。特に介護士の場合、短期間での転職履歴は採用選考に不利に作用します。
介護事業所に限ったことではありませんが、基本的に経営者は職員に対して長く勤めることを望んでいます。それは、員が3年未満で退職すると、会社にとってマイナスとなることがほとんどであるためです
一般的に、1、2年目は社員が働いて生み出す利益よりも、給料や仕事を覚えてもらうための教育などにかかる費用の方が高くなります。そして、3年目になってようやく、人件費(給料)と収益がトントンになります。
こうした理由から、経営者の多くは、社員に最低でも3年以上は働いて欲しいと考えています。
また、介護現場には、他の業界と比較しても短期で転職する人が多いです。そのため、特に介護事業所の経営者は、人材の採用に関して転職暦を重視します。
転職を繰り返すことは、それだけで履歴書に傷が残るため、経営者に悪い印象を与えることになり、採用試験が通りにくくなります。その結果、就職先の選択肢の幅が狭くなることにつながります。

介護士の転職時における年齢の影響

介護士が転職を繰り返すと、当然ながらその分だけ年齢を重ねることになります。そして、介護士が働く職場の多くは肉体労働であるため、転職時の年齢を気にする人は多いです。
確かに、介護度が高い利用者ばかりのデイサービスなどであれば、介護量が多いため、年を取るほど働くのが辛いかもしれません。
しかし、介護士が働く現場には、そうしたハードな介護を行う必要がないところも存在します。
例えば、運動機能特化型の短時間デイサービスであれば、利用者の多くは日常生活が自立しているため、ほとんど介護をする必要はありません。また、有料老人ホームなどであれば、身体介護ではなく、食事の準備などが主な業務内容になります。
このように、一言で介護士といっても、身体に負担が小さい職場はたくさんあるのです。
そして、そもそも介護は力仕事ではありません。しっかりとした介護技術を身に付ければ、介護度が高い人であっても、そこまで負担を感じることなく介護することができます。
こうしたことからも、介護士が転職することに年齢は関係ないといえます。
当然ながら、雇用する側としては、長く働いてくれる応募者を好む傾向にあります。そのため、年齢が転職に悪影響を与える可能性があることも事実です。ただ、そうはいっても、介護現場の多くは慢性的な人手不足が続いているため、年齢が原因で不採用となる可能性は低いといえます。

転職を繰り返さないための対策

介護士が転職を繰り返すと、さまざまなデメリットが起こる可能性があります。そうしたことを避けるためにも、出来るだけ一つの職場で長く勤めることが大切です。
そして、短期間での転職を行わないようにするためには、当然ながら職場選びが重要になります。転職を繰り返すことになるのは、転職先で生じる「ミスマッチ」が原因であることがほとんどです。
例えば、「求人票を見たときには土日休みだと思っていたけど、実際は日曜日も出勤しなければいけなかった」「ホームページを見た印象だと、ゆったりとした職場であるように感じたが、働いてみるとかなり忙しかった」「見学に行ったときは人間関係が良好に見えたけれども、入職してみるとスタッフ間の中がとても悪かった」といったものです。
こうしたミスマッチが生じた結果、短期間での転職を行うことになります。そのため、転職を繰り返さないようにするためには、できる限りミスマッチを防ぐようにすることが重要です。
そして、転職後のミスマッチを小さくするためには、事前のリサーチを行うことが大切です。求人サイトやハローワークに掲載されている求人情報はもちろんのこと、ホームページ、知人からの口コミ、見学などによって、希望先の職場についてできるだけ細かく調べることがミスマッチを防ぐことにつながります。
ただ、求人票や口コミ、ホームページだけでは、情報量が不足していたり、信頼できない情報であったりする可能性があります。
そのため、転職後のミスマッチを防ぐためには、介護士専門の転職サイトを活用することをお勧めします。転職サイトに登録すると、担当のアドバイザーが付いて、あなたの転職をサポートしてくれます。
アドバイザーは、あなたの希望にマッチした求人だけを紹介してくれます。つまり、転職サイトを使って転職を行うと、それだけでミスマッチが生じる可能性は少なくなります。また、介護士専門のアドバイザーは、介護業界内での人脈も豊富であるため、求人などには載っていないような情報も多く持っています。
さらに、あなたが知りたいと思ったことに関しては、直接求人先に問い合わせてくれます。
このように、介護士専門の転職サイトを活用することで、ミスマッチを防ぐことができます。そうすることが、結果的に転職を繰り返すことを避けることにつながります。
今回述べたように、介護士が転職を繰り返すと、「転職の度に負担がかかる」「生涯年収が少なくなる」「転職先の選択肢の幅が狭くなる」というデメリットが生じる可能性があります。
そうしたことを避けるためにも、できる限り短期間での転職を行わないようにしなければいけません。
そして、短期間での転職を考える原因となるミスマッチを防ぐためには、介護士専門の転職サイトを活用することをお勧めします。転職サイトを上手く利用することで、あなたに合った職場の求人を紹介してもらうことができます。
そうすることが、一つの職場で長く勤めることにつながり、結果的に転職回数を少なくすることができます。


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