
介護福祉士が転職で採用されやすい履歴書を書くには、志望動機で「その職場を選んだ理由」と「自分の経験や強み」を具体的に伝えることが大切です。この記事では、職歴欄・資格欄・志望動機と自己PRの書き方を、例文つきで順に説明します。
この記事の要点
- 職歴は、短期間の勤務や介護以外の仕事も含めて正確に書く
- 法人名と資格名は、略称ではなく正式名称で書く
- 志望動機は「応募先に感じた魅力」を具体的に書く
- 自己PRには「これまでの経験」と「強み」を入れる
志望動機は、履歴書や面接で尋ねられることが多い項目です。採用する側は「長く働いてもらえそうか」「なぜこの事業所を選んだのか」を知りたいと考えている場合があり、志望動機を重視する事業所もあります。
たとえば「介護の仕事は将来性がありそうだから」といった内容より、「□□という経験から△△の大切さを感じ、~~に取り組む御社で働きたいと考えました」のように具体的に書いたほうが、気持ちが伝わりやすくなります。
履歴書で悩みやすい4つのポイント
転職は何度も経験するものではないため、履歴書の作成に慣れていない方は多くいらっしゃいます。特に「職歴」「資格欄」「志望動機」「自己PR」の4つで迷う方が多いので、順に確認していきましょう。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 職歴 | 短期間の勤務や介護以外の仕事も含め、法人名は正式名称で書く |
| 資格欄 | 取得年月を古い順に、資格名は正式名称で書く |
| 志望動機 | 応募先に感じた魅力を具体的に書く |
| 自己PR | これまでの経験や強みを、応募先の取り組みと結びつけて書く |
職歴欄の書き方
短期間の勤務も記載する
数週間から数か月で退職した職場があると、「書かなくてもよいのでは」と迷うかもしれません。人間関係や体調など、できれば触れたくない理由がある場合は特にそう感じやすいものです。
ただ、職歴に空白があると、面接で理由を尋ねられることがあります。そのときに説明に迷うと、不安を持たれてしまうおそれがあります。
短期間の職場も、原則として事実を正確に書いておくほうが安心です。面接で理由を聞かれたときは、前向きな言葉で簡潔に説明できるよう準備しておきましょう。パートや派遣、単発の就業など書き方に迷う場合は、応募先の指示を確認したり、転職エージェントに相談したりする方法もあります。
会社名・法人名は正式名称で書く
介護業界には、社会福祉法人、医療法人、株式会社などさまざまな法人があります。履歴書では「(医)」「(社)」「(株)」といった略称は使わず、「医療法人 ○○」「社会福祉法人 ××」「株式会社 △△」と正式名称で書きましょう。
介護以外の職歴も書く
医療事務や営業など、介護と直接関係のない仕事から介護業界に入る方もいらっしゃいます。採用担当者は「これまでの経験」を知りたいと考えている場合があるため、介護以外の職歴も記載するのが基本です。
職歴が多くて履歴書に収まらない場合は、別に職務経歴書を用意して詳しく書くと伝わりやすくなります。職歴欄の記入例は次のとおりです(法人名や年月は例です)。
| 20XX年 ○月 社会福祉法人 ×× 入職(特別養護老人ホーム 介護職員として勤務、正社員) |
| 20XX年 ○月 一身上の都合により退職 |
| 20XX年 ○月 株式会社 △△ 入社(デイサービス 介護職員として勤務、パート) |
| 現在に至る |
資格欄の書き方
資格欄は、資格を取得した年月とあわせて書くのが基本です。複数の資格がある場合は、取得した年月が古いものから順に書きます。たとえば、介護職員初任者研修を修了したあとに介護福祉士を取得した場合は、次のように書きます(年月は例です)。
| 20XX年 ○月 介護職員初任者研修 修了 |
| 20XX年 ○月 介護福祉士 登録 |
資格名も正式名称で書きます。たとえば「ケアマネ」「ケアマネージャー」は通称で、正式には「介護支援専門員」です。「初任者研修」も、「介護職員初任者研修」と書きましょう。
受験日や取得の見込みがはっきりしている資格については、「20XX年○月 □□(資格名)受験予定」のように、予定であることが分かる形で書く方法もあります。学ぶ意欲を伝えやすくなります。見込みが不確かなものは書かないようにしましょう。
履歴書の様式について
厚生労働省は、令和3年4月に新しい履歴書の様式例を公表しています。この様式例では、性別欄は男・女から選ぶ形ではなく任意で記載する欄になり、未記載でもよいとされています。また、通勤時間、扶養家族数(配偶者を除く)、配偶者、配偶者の扶養義務の4項目は設けられていません。
この様式例は参考として示されたもので、応募先が別の様式を指定している場合はそちらに従ってください。市販の履歴書を選ぶときは、これらの項目がない様式かどうかも確認すると安心です。
志望動機と自己PRの書き方(例文あり)
応募先に感じた魅力を具体的に書く
志望動機では、「応募先に感じた魅力」を具体的に書くことが大切です。たとえば、デイサービスへの転職で「デイサービスでの仕事を経験したいため」とだけ書くと、「ほかのデイサービスでもよいのでは」と受け取られることがあります。
「その応募先だからこそ働きたい」という理由を、事業所の取り組みや理念とあわせて書きましょう。そのためには、応募前に公式サイトや求人票で、力を入れている取り組みを調べておくことが役立ちます。
例文(○○には応募先の取り組みが入ります)
| 介護福祉士として認知症ケアの大切さを感じています。そこで、貴法人が実施している○○という認知症予防の取り組みに、とても魅力を感じました。 |
事業所が掲げる理念への共感を添えるのもよい方法です。
経験や強みを加える
応募先への魅力に加えて、あなたの経験や強みを入れると、より印象に残る内容になります。次の2つは、経験を活かす例と、資格などの強みを活かす例です(数字や取り組み名は例です)。
| 家族に認知症の方がおり、介護福祉士としてだけでなく家族としても、認知症ケアの大切さを感じています。この経験を、貴法人の○○という取り組みに活かしたいと考えました。 |
| 私は介護福祉士のほかに健康運動指導士の資格を持っています。リハビリに力を入れている貴法人の△△という取り組みで、運動指導の知識を活かしたいと考えました。 |
志望動機と自己PRの欄が分かれている場合は、志望動機欄に「応募先に感じた魅力」を、自己PR欄に「あなたの経験や強み」を書くと整理しやすくなります。法人の種類によって「貴法人」「貴社」「貴施設」など呼び方が変わるため、応募先に合わせて使い分けてください。自己PRの例文は次のとおりです(内容は例です)。
| 私の強みは、利用者様の小さな変化に気づき、職員間で共有することです。前職では、食事量の変化を記録して看護職員に伝え、早めの対応につなげた経験があります。この観察と報告の習慣を、貴法人でも活かしたいと考えています。 |
よくある質問
Q. 短期間で辞めた職場は書かないといけませんか。
A. 原則として書いておくほうが安心です。空白期間があると面接で尋ねられることがあるためです。短期・単発の就業など書き方に迷う場合は、応募先の指示を確認してください。面接では、前向きな言葉で簡潔に説明できるよう準備しておきましょう。
Q. 志望動機は何文字くらい書けばよいですか。
A. 決まった文字数はありませんが、欄に収まる範囲で「応募先に感じた魅力」「自分の経験や強み」「どう活かしたいか」の3点が伝わるようにまとめると読みやすくなります。
Q. 資格を取得予定の場合も書いてよいですか。
A. 受験日や取得の見込みがはっきりしている場合は、「20XX年○月 □□(資格名)受験予定」のように、予定であることが分かる形で書けます。
履歴書や面接の準備に迷ったら
履歴書の書き方や面接の準備に不安がある場合は、介護職向けの転職サイトを利用する方法もあります。登録すると担当のアドバイザーが付くサービスがあり、求人の紹介に加えて、履歴書の書き方や面接対策の相談ができる場合があります。サポートの内容はサービスによって異なりますので、利用前に各サービスの公式サイトで確認してください。