介護福祉士が転職で採用される履歴書、志望動機の書き方

介護福祉士履歴書

介護福祉士が転職する際、採用試験で合格するために最も大切になるものが「志望動機」です。志望動機は、書類選考である履歴書や面接時などに必ず必要になるものです。
志望動機は全ての職業で必要になる項目ですが、特に介護福祉士の転職時には、採用側が選考するポイントになります。それは、さまざまな職種の中でも介護福祉士の離職率が高いためです。介護福祉士をはじめとした介護職者は、短期間での離職・転職を繰り返す人が非常に多いです。
経営者の多くは「できるだけ長く働いてくれるスタッフに入職して欲しい」と考えています。そのため、採用選考におけるポイントの1つとして「志望動機」を重要視します。
例えば、志望動機が「介護の仕事は将来性がありそうだから」「○○という仕事を経験したかったから」といったような曖昧な志望動機よりも、「□□という経験から△△の重要性を感じ、~~という取り組みをしている御社に心引かれたため」というように、具体的な内容の方が採用される可能性は高くなります。
そのため、介護福祉士が転職する際には、志望動機の書き方や答え方について知っておく必要があります。また、それだけでなく職歴欄や資格欄の書き方を理解しておくことも採用されやすい履歴書を作成するためには必須です。
そこで今回は、「介護福祉士の転職で受かる履歴書、志望動機の書き方」について解説します。

介護福祉士が履歴書で悩むポイント

介護福祉士の中には、転職時に履歴書の作成で悩んでいる人が少なくありません。ほとんどの人にとって、転職は頻繁に行うものではないため、履歴書の作成に慣れていない人は多いです。
そうした際に、特に「職歴」「資格欄」「志望動機」「自己pr」の4つに関して、記載方法で悩む人がたくさんいます。

職歴

履歴書における職歴に関しては、以下の3点を意識して書くことがポイントです。
 ・短期間の勤務でも記載する
転職する介護福祉士の中には、これまでに数週間~数ヶ月という短期間で仕事を辞めた経験をもつ人は少なくありません。そして、短い期間での転職は、ネガティブな理由である場合がほとんどです。
例えば、「職場内の人間関係に問題が生じたために転職した」「業務が忙しく体調を崩したために転職した」といった理由などが挙げられます。
こうしたネガティブな理由での転職は、できるだけ次の転職先に知られたくないと考えるのが普通です。そのため、「短期間だから職歴には記載しなくてもいいか……」と考える人は少なくありません。
しかし、履歴書に記載する職歴には、たとえ短期間で転職した職場であっても書くようにしましょう。
確かに、職歴は書かなくても詐称にはなりません。しかし、職歴に空白期間があると、面接時に詳細を尋ねられる可能性は高いです。そして、職歴に関して聞かれた際には正直に答える必要があります。
また、もし聞かれなかったとしても、社会保険や年金の加入状況によって、過去の職歴は会社にバレる可能性が高いです。そうなると採用担当者は「職歴を隠さなければいけない程の問題があったのか?」といったように、あなたに対して疑心を持つようになります。その結果、採用選考に不利になるのです。
そうしたことを避けるためにも、職歴欄には経歴を正確に記載するようにしましょう。
ただ、パートや派遣などに関しては、採用選考で有利になるような職歴だけを記載するのが好ましいです。
 ・会社名は正式名称で記載する
職歴に記載する会社名は、正式名称で記載することが大切です。介護福祉士の転職先には、社会福祉法人や医療法人、株式会社など、さまざまな法人が存在します。そして、履歴書の職歴欄に法人名を省略して記載する人が少なくありません。
例えば、医療法人に勤めていた場合に「(医) ○○(病院名)」と書く人は多いです。また同じように、社会福祉法人であれば「(社) ××(施設名)」、株式会社であれば「(株) △△(会社名)」と記載する人もいます。
しかし実際には、履歴書はこうした略式ではなく「医療法人 ○○」や「社会福祉法人 ××」「株式会社 △△」といったように、正式名称で記載することが大切です。
 ・介護と無関係の職歴も記載する
介護福祉士の中には、これまで介護とは無関係の仕事を行ってきた人もいるはずです。例えば、医療事務や営業といった仕事から介護業界に転職した人は少なくありません。
履歴書における職歴欄には、こうした介護と直接関係のない職歴に関しても記載するようにしましょう。
採用担当者は、あなたの「これまでの経験」を知りたいと考えています。それは、介護に関する仕事などに限定したことではありません。そのため、どのような業界であっても、職歴欄にはこれまでの経歴全てを記載することが基本です。
ただ、あまりに職歴が多い場合には、履歴書とは別に「職務経歴書」を用意して、詳細を記載するようにしましょう。

資格欄

介護福祉士の資格欄において、「登録日(資格取得日)を記載するかどうか?」ということで悩む人も少なくありません。実際には、資格欄は資格を取得した年月を記入することが基本です。
そして、介護福祉士の中には複数の介護資格をもっている人も多くいます。そうした場合には、取得した年月が早い順に記載するようにしてください。
例えば、2011年に「介護職員初任者研修」を修了し、2015年に「介護福祉士」の資格を取った場合には、以下のように記載します。

2011年 ○月 介護職員初任者研修 修了
2015年 ○月 介護福祉士 取得

また、資格に関しても正式名称で書くことが重要です。特に介護資格には、さまざまな通称で呼ばれる資格がたくさんあります。
例えば、介護支援専門員は、「ケアマネージャー」や「ケアマネ」などと呼ばれます。ただ、正式名称は介護支援専門員ですので、職歴欄にはケアマネージャーやケアマネではなく介護支援専門員と記載するようにしてください。
その他にも、「介護職員初任者研修」も「初任者研修」などの通称で呼ばれることが多いため注意が必要です。
さらに、もし所有している資格が少なく、資格欄の空白が目立つ場合には「○○の資格について勉強中」「○○月 □□(資格名)取得予定」というように、勉強中や取得予定の資格名についても記載することも、履歴書で評価されるポイントです。

志望動機・自己pr(例文あり)

介護福祉士が転職する際、志望動機は重要なポイントの一つになります。そして、転職する介護福祉士の中には、志望動機に記載する内容について悩んでいる人は多いです。
そこで以下に、介護福祉士の履歴書や面接における志望動機のポイントについて記します。
 ・応募先へ感じた魅力を具体的にする
介護福祉士が転職する際、志望動機の内容は採用選考の合否を左右する大きな要因になります。特に、介護福祉士には短期間での離職・転職をする人が多いため、経営者は志望動機を重要視し、「長く働いてくれる人であるか?」ということを判断します。
そして、志望動機を書いたり答えたりする際の最も重要なポイントは、「応募先に感じた魅力を具体的に書く」ということです。
例えば、あなたがデイサービスへの転職を考えているとします。そうした際に、「介護福祉士としてデイサービスでの仕事を経験したかったため」「介護福祉士としてデイサービスの重要性を感じているため」というのは、ありがちな志望動機だと思います。
しかし、こうした志望動機は、「その応募先で働きたい」という気持ちが伝わりません。これだけだと、「デイサービスであればどこでも良いのでは?」と捉えられてしまいます。
そのため、志望動機には「その応募先の病院や施設だからこそ就職したい」ということを、具体的にして書いたり答えたりする必要があります。
例えば、以下に介護福祉士における具体的な志望動機の例文を記します。

介護福祉士として認知症ケアの重要性を感じています。そこで、御社が実施している○○という認知症予防に対する取り組みに、とても魅力を感じたため

例文のように、応募先が独自で行っているプロジェクトなどを具体的に明記すると良いでしょう。
ここまで述べたように、介護福祉士が志望動機を書いたり答えたりする際には、「なぜその応募先へ就職したいのか」ということが明確に伝わるように意識することが大切です。そのため、事前に「応募先が力を入れていること」に関する情報をしっかりとリサーチしておくことが大切です。
また他にも、応募先の施設が掲げる「理念」への共感を示すことも、経営者や採用担当者の心に響く志望動機となります。
 ・経験・強みをアピールする
介護福祉士が転職時に書いたり答えたりする志望動機には、応募先に対して感じている魅力を具体的に明記することが大切です。曖昧な動機であれば、応募先の経営者、もしくは採用担当者の心に響きません。
また、応募先へ感じる魅力に加えて、あなたの「経験」や「強み」を入れると、より相手に強い印象を与える志望動機となります。
例えば、以下のような内容であれば、経験や強みをアピールした志望動機となります。

一緒に暮らしている祖母が認知症であり、介護福祉士としてだけでなく、家族としても認知症予防・ケアの重要性を感じています。そうした経験を、御社が実施している○○という認知症予防に対する取り組みに活かしたいと感じたためというように

こうした、「経験を応募先が行っている取り組みに活かしたい」というようなアピールは有効です。
その他にも、以下に記す例文のように、、「あなたの強み」をアピールすることも、相手の心に刺さる志望動機を作るためのポイントです。

私は介護福祉士の他に健康運動指導士の資格を持っています。リハビリに力を入れている御社が実施している△△という取り組みにおいて、運動指導士としての能力を活かしたいと感じたため

このように、介護福祉士が志望動機を書いたり答えたりする際には、応募先への魅力に加えて、「あなたの経験や強み」をアピールすることが大切です。
また、志望動機と自己prが分かれている場合には、志望動機欄に「応募先へ感じる魅力」について書き、自己pr欄に「あなたの経験や強み」を記載するようにしましょう。
今回述べたように、介護福祉士が転職する際には、志望動機の内容が採用の有無を大きく左右します。そして、介護福祉士が志望動機を書いたり答えたりする際のポイントは、「応募先の魅力を明記すること」と「あなたの経験・強みをアピールすること」の2つです。
志望動機にこの2つのことをしっかりと組み込むことで、応募先の経営者や採用担当者に刺さる志望動機になります。
また、このことに加えて履歴書や面接対策を行いたい場合には、介護職者専門の転職サイトを活用することも有効な手段の1つといえます。転職サイトへ登録すると、担当のアドバイザーが付いて、あなたの転職活動をサポートしてくれます。
アドバイザーは、求人情報の紹介はもちろんのこと、履歴書の書き方や面接対策といったこともサポートしてくれます。転職サイトのアドバイザーは、今まで多くの介護職者の転職をサポートした経験があるため、志望動機に関しても、採用されるためのポイントを押さえています。
そのため、転職する際には、介護職者専門の転職サイトを上手く活用することで、より採用されやすい志望動機を作ることができるようになります。


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