ケアマネが転職時の履歴書・面接で必要になる志望動機のポイント
ケアマネージャー(ケアマネ:介護支援専門員)で転職する際に持つ悩みとして多いものに「志望動機」があります。志望動機は、履歴書による書類審査だけでなく、面接でも必ずといっていいほど問われるものです。
そして多くのケアマネは、採用担当者に良い印象を与えようと思って志望動機を一生懸命考えます。しかし実際には、志望動機が問題で不採用となることはありません。ただ、確かに他の応募者とは一線をかくような内容であれば、応募先の担当者に好印象を与えることができます。
そこで今回は、「ケアマネが転職時の履歴書・面接で必要になる志望動機のポイント」について解説します。
採用担当者は志望動機を重視していない
ケアマネージャーに限らず、転職者の多くは志望動機について悩みます。それは、ほとんどの人が志望動機の内容が採用を大きく左右する要因だと考えているためです。
しかし実際には、採用担当者側からすると、志望動機の内容が採用選考に与える影響は小さいです。なぜならば、応募者が送付してくる履歴書に書かれていたり、面接時に尋ねたときに返ってきたりする志望動機は、同じようなものであることがほとんどだからです。
例えば、ある居宅介護支援事業所への転職を希望しているケースであれば、「在宅で生活する要介護者のサポートを経験したかった」という志望動機はよくありがちです。
ただこれでは、採用担当者に対して「どこの居宅介護支援事業所でも良いのでは?」という印象を与えてしまいます。そして、転職希望である応募者の多くは、こうした当たり障りのないことを志望動機として使います。
履歴書や面接の経験が豊富な採用担当者であるほど、このようなありふれた志望動機をたくさん見てきています。そのため、採用側で応募者の志望動機の内容に期待している人は少なく、「また同じようなことが書いてあるんだろう……」と位にしか考えていません。
こうしたことから、志望動機に関しては、よほどおかしなことを書かなければ、それだけで不採用になることはありません。また、採用選考にマイナスの影響を与えることも、ほとんどないと考えて良いです。
このように、ケアマネに限ったことではありませんが、転職希望者の志望動機は同じようなことであることが多いため、「採用担当者はあまり重視していない」ということを知っておいてください。
志望動機で好印象を与えるポイント
ケアマネージャーで転職を行う際に、志望動機に悩む人は多いです。ただ、志望動機の内容が採用選考に与える影響は少ないです。
ただ、大半の人が同じような内容であるからこそ、採用担当者に刺さるような志望動機であれば、相手に強い印象を与えることができるようになります。つまり、志望動機によって不採用となることはほとんどありませんが、上手く活用することができれば、採用を勝ち取る武器になります。
そこで以下に、採用担当者に志望動機でアピールするためのポイントについて記します。
自分の経験談を活用する
志望動機を書く際に、自分自身の経験談を書くことは有効です。あなたが体験したことであれば、他の人と同じような内容になることはほとんどありません。
例えばケアマネであれば、以下のような例が挙げられます。
私は、今までケアマネとして施設で働いていました。そうした中で、去年の暮れに一緒に生活している母が脳梗塞で倒れて、左半身の運動機能に障害が残ってしまい、入浴などが困難な状態になりました。ただ、そこまで障害が重度ではなかったため施設ではなく在宅での介護を行うことになりました。 ケアマネとして、自宅で介護することの大変さは理解していたつもりでした。しかし、実際に体験して改めて家で障害を持った人の介護を行う難しさを実感しました。この経験を生かして、多くの在宅で生活している要介護者やその家族の方のサポートをしたいと思い、貴所への入職を志望しました。 |
このように、あなた自身が経験したことを述べることで、完全オリジナルの志望動機を作ることができます。そして、体験談を活用するときのポイントは、「できるだけ詳細に書く」ということです。
例えば、先ほどの例でいうと、「脳梗塞によって麻痺が残った」だけでなく「左半身の運動機能に障害が残り、入浴が困難になった」というように、より細かい情報を記載します。そうすることで、相手はあなたの状況を鮮明にイメージできるようになり、強い共感を生むことにつながります。
こうした体験談を活用することで、あなた独自の志望動機を作ることができるようになります。
経営理念に共感する
志望動機に、あなた自身の経験談を利用することは非常に有効です。ただ、それだけでは「なぜその事業所を選んだのか?」ということを示していません。
確かに、体験談を活用することで、他の応募者とは違ったオリジナルの志望動機になるため、採用担当者に強い印象を与えることはできます。ただそれに加えて、「貴事業所だからこそ応募した」という内容を付け加えると、さらに高い評価を受ける志望動機となります。
特に、「経営者の理念に対する共感」は、志望動機でアピールするために有効なテクニックです。
例えば、経営者が理念として「ホスピタリティマインド」を掲げていたとします。その場合には、以下のように経験談にそのことを加えると良いでしょう。
私の母を担当したケアマネージャーは、自分の意見ばかりを押し付けてこちらの要望をあまり聞いてくれませんでした。今までホスピタリティマインドを意識したことはありませんでしたが、こうした経験によって、ケアマネがホスピタリティマインドを持つことの重要性を実感しました。 そこで、経営理念にホスピタリティマインドを掲げている貴事業所の考えに共感を持て、貴所であれば利用者に良いサービスが提供できると思い応募しました。 |
このように、応募する事業所が掲げる経営理念への共感を示すことで、採用担当者はあなたに対して「よく我が事業所について勉強している応募者だ」「そこまで考えて当社を選んでいるのか」というように、良い印象を持つようになります。
転職後にやりたいことをアピールする
また、他の事業所との違いをアピールするためには、「転職後に転職先で行いたいこと」を志望動機に組み込むことも有効です。
例えば以下のように、その事業所だからこそ行えることについて述べます。
私は、ケアマネとして学んできたことや経験してきたことを、地域の人々に伝えていくような活動を行いたいと考えています。地域のサロンに出向いてさまざまな講習会をしている貴事業所であれば、そのようなことを実現できるのではないかと思い、応募しました。 |
このように、応募先の事業所が具体的に行っていることを志望動機に組み込むことで、採用担当者は「よく当事業所について調べているな」「この応募者は我が事業所の活動に貢献してくれそうだ」というように、良い印象を持つことになります。
以上のように、あなた自身の経験談を活用したり、経営理念や転職後に行いたいことを組み込んだりすることで、より採用担当者の心に刺さる志望動機を作成することができるようになります。
今回述べたように、ケアマネージャーが転職時の履歴書や面接時に尋ねられる志望動機は、あまりに外れた内容でない限りは不採用の原因となることはありません。また、当たり障りのないような志望動機であれば、採用担当者に対するアピールとなることもありません。
その一方で、あなた自身のオリジナルの体験談を活用したり、経営理念や応募先が行っている独自の取り組みについて言及したりすることができれば、採用選考に大きくプラスの影響を与えることにつながります。
志望動機を考える際には、こうしたポイントを押さえながら作成するようにしましょう。そうすることで、あなたが転職に成功する可能性は飛躍的に高まることになります。
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