無資格の介護職が夜勤あり求人を探す方法:夜勤のメリットと注意点

介護無資格夜勤

介護業界へ転職する人の中には、介護資格を持っていない人も少なくありません。ただ、無資格で介護職になろうとしている人には「夜勤」について不安を抱えている人が多いです。
夜勤といえば、「利用者さんが体調不良になるなどの緊急事態が起こるかもしれない……」「一人で多くの利用者さんに対応しなければいけない」「休憩や仮眠を十分に取ることなく何時間も働き続けなければいけない」といったネガティブなイメージを持っている人が少なくありません。
特に無資格者であれば、こうした不安を持つことは当然です。
ただ、無資格から介護職になるといっても、夜勤に対して過剰に心配する必要はありません。確かに、十分な指導なく夜勤を一人で任せられたり、休憩や仮眠を十分に取れなかったりする職場も存在します。
しかし、職場選びさえ間違わなければ、無資格者が夜勤として働くことはメリットの方が大きいのです。
そこで今回は、「無資格の介護職が夜勤求人を探す方法:夜勤のメリットと注意点」について解説します。

無資格の介護職が夜勤はできるのか?

無資格で介護職として働く人の多くは「そもそも夜勤をするのに資格は必要ないのか?」という疑問を持っています。結論から述べると、無資格であっても介護職として夜勤を行うことは可能です。
当然ながら、無資格で未経験の人が夜勤をするのは危険です。夜勤は、少ないスタッフ数で多くの利用者さんに対して食事介助やトイレ介助、おむつ交換などを実施します。そのため、そうした業務を行えないようなスタッフが一人で夜勤を行うのは不可能です。
また数人で夜勤をするにしても、介護技術が未熟であるスタッフがいると夜勤の業務が回らなくなります。それは、他スタッフがその人の指導やサポートに追われてしまうためです。
ただそうはいっても、ある程度の介護知識や技術を身に付けており「緊急対応マニュアル」を把握していれば、無資格であっても夜勤は問題なく行えます。
また法律でも、介護施設における夜勤者の資格所有の有無は定められていません。
このように、無資格であっても介護施設の夜勤で働くことは可能なのです。

夜勤の仕事内容

介護職が行う夜勤の仕事は、日勤の業務内容と若干異なります。例えば、就寝前と起床後の更衣介助などは、夜勤に特有の業務です。
その他にも、夜勤の仕事には以下のような業務があります。
・食事介助(薬の投与なども含む)
・就寝前と起床後の更衣介助
・排泄介助
・おむつ交換
・見回り、巡回
・ナースコール(呼び出し)の対応
このように、夜勤といっても、基本的な仕事内容は日勤とさほど変わりないのが実際です。

3交代制と2交代制

一言で夜勤といっても、夜勤のシフトには「3交代制」と「2交代制」の2つの勤務体制があります。
3交代制とは、「昼勤(6:00~14:00)」「前夜勤・遅番(14:00~22:00)」「夜勤(22:00~翌6:00)」というように、1日を3分割して組まれるシフトです。そのため、3交代制のシフトである職場で夜勤をする場合には、約8時間の拘束(1時間程度の休憩を含む)となります。
それに対して2交代制とは、「日勤(9:00~17:00)」「夜勤(17:00~翌9:00)」といったように、1日を2分割したシフトです。つまり、2交代制のシフトである職場であれば、夜勤は約16時間拘束(2時間程度の休憩を含む)となります。
ただ、このように2交代制となると「1日8時間以上の勤務となるため労働基準法に反するのでは?」と考える人もいるはずです。しかし、2交代制における夜勤の場合、1回の勤務を「夜勤入りと夜勤明けの2日間に分けて勤務した」と捉えられます。そのため、労働基準法上は問題ないのです。
このように、一言で夜勤といっても、3交代制と2交代制のシフトがあることを知っておいてください。

1ヶ月の夜勤回数

夜勤が回ってくる頻度は、職場によって異なるのが現状です。ただ、基本的には1ヶ月で4~5回という職場が多い傾向にあります。
そうした中でも、介護施設には1ヶ月に7~10回も夜勤が回ってくる職場も存在します。つまり、「3日に1回は夜勤をしなければいけない」ということです。しかし、ここまで夜勤が多い職場は少ないのが実際です。
そうはいっても、1ヶ月で夜勤を7~10回任せられるような職場が存在することは事実です。そのため、求人を探す際には注意しなければいけません。
このように、夜勤の回数は職場によってまちまちですが、1ヶ月に4~5回というのが平均だといえます。

夜勤として働くまでの期間

無資格の状態から夜勤で働くためには、ある程度の介護知識と技術が必要になります。そのため、多くの職場では研修を受けて日勤で経験を積んだ上で夜勤を任せられるようになります。
介護施設の中には、ほとんど指導もなく、いきなり夜勤をさせられる職場が存在するのも事実です。ただ、多くの職場では、夜勤として勤めるために必要なことを学ぶ研修が設けられています。
それでは、無資格の人は入職後どれくらいの期間を経てから夜勤を任せられるようになるのでしょうか。
実際のところ「入職後1~3ヶ月後から夜勤を任せる」と考えている施設が多いようです
ただ、ほとんどの施設では明確な期間は決められておらず、入職前は「慣れたら夜勤をお願いする」程度のことしか伝えられません。そして、介護施設には人手不足に悩んでいる職場が多い現状があります。
そのため、無資格であっても入職して1ヶ月経過したら夜勤のシフトが入るような職場も少なくありません。
このように、無資格の状態で介護職となった場合には、1~3ヶ月で夜勤を任せられるようになると考えておくようにしましょう。

無資格の介護職が夜勤として働く際の注意点

無資格であっても、介護施設で介護職員として夜勤をすることは可能です。ただ、無資格者が夜勤をする場合には注意すべき点がいくつかあります。そのことを理解しておかないと、夜勤で失敗することになりかねません。

一人夜勤がある

介護施設で夜勤がある職場の中には、一人で夜勤を任せられる施設が多くあります。
基本的には、介護保険施設は介護保険法によって、利用者さんの数に対するスタッフ数が決められています。例えば、介護付き有料老人ホームであれば、利用者さん3人につき1人の介護スタッフを配置しなければいけません。
また通所介護(デイサービス)であれば、利用者数が15名までは最低でも介護職員が1人配置することが義務となっています。さらに、利用者数が15名を超えると、5名増えるごとに1名の介護職員を増員する必要があるのです。
ただ、夜勤に関しては配置するスタッフ数が義務付けられていません
そして、夜勤における人員配置においては「夜勤職員配置加算」という制度があります。これは簡単にいうと「利用者数が41名以上なら、職員を2名配置すれば、利用者1人につき1日240円の加算がつく」という加算です。
つまり、利用者数が40名以下であれば、どれだけ夜勤スタッフを配置しても施設が請求できる介護報酬は変わらないのです
こうしたことから、利用者数が40名以下の介護施設には、一人夜勤であるところが多い傾向にあります。
無資格者にとって、夜勤は非常に不安が強い業務です。それが一人で行わなければいけないとなると、その気持ちはなおさら強くなります。
ただ、こうした制度上の理由から、無資格であっても一人で夜勤を任せられる職場が存在します。無資格で夜勤求人を探す場合には、こうした一人夜勤がある職場には注意しなければいけません。

休憩・仮眠が十分に取れない職場がある

夜勤における休憩時間は、日勤と同じように労働基準法に従います。そして労働基準法では、「6時間以上の労働者には45分以上」「8時間以上の労働者には1時間以上」の休憩を与えることが義務付けられています。
そのため、8時間以上の労働が続く夜勤中は、最低でも1時間以上の休憩・仮眠時間が確保されなければいけないのです。しかし実際には、夜勤中に休憩を十分に取れない職場も少なくありません。
介護従事者における夜勤の休憩・仮眠状況に関しては、「2015年介護施設夜勤実態調査」で明らかになっています。この調査では、3交代制の職場における夜勤の平均休憩時間は約1時間、2交代制の場合は約2時間であると報告されています。
確かに、このように表面上は介護職員における夜勤中の仮眠・休憩時間は十分に確保されているように見えます。ただ、介護施設の中には、夜勤中にほとんど休憩を取れないような職場も存在するのが実際です。
例えば、「2交代制で16時間勤務なのに、夜勤中の休憩は30分も取れない」「入職前は2時間休憩できると聞いていたのに、実際はほとんど休憩できない」といったことで悩まされている介護職者はたくさんいます。特に、一人で夜勤をしなければいけないような職場では、仮眠や休憩が取れない傾向にあります。
このように、介護施設の中には休憩や仮眠を十分に取れない職場があります。そのため、夜勤がある就職先を探す際には注意しなければいけません。

夜勤が原因で辞める人もいる

無資格で夜勤がある職場で働く場合には、夜勤ありの職場で働いた人の現状を理解しておくことが大切です。特に「夜勤ありの職場で働く資格なしの介護職者には、夜勤が原因で職場を辞める人が多い」ということを知っておく必要があります。
無資格である人にとって、夜勤は非常に負担が大きな業務です。確かに、無資格であっても夜勤の経験が豊富な人であれば、そこまで夜勤に対して不安を抱えることはないでしょう。
ただ、無資格かつ経験が浅い人にとっては、いつ何が起こるかわからない夜勤は、想像以上に危険な仕事なのです。
例えば、夜勤をしていると、夜間に利用者さんが急に体調不良となることもあります。当然ながら、このときには夜勤スタッフが状況を判断して対応しなければいけません。場合によっては、すぐに救急車を呼ばなければいけない状況もあります。
つまり、夜勤スタッフの判断が利用者さんの命に影響する場面もあるのです。
もちろん、介護福祉士などの資格者であっても、緊急事態が起こりえる夜勤に不安を抱えている人はたくさんいます。ただ、無資格である人は、有資格者以上に夜勤に対する心配が強くなるのです。
そして、こうした夜勤のプレッシャーが原因となって職場を辞める人も少なくありません。
このように、資格がない状態で夜勤ありの職場で働きたいと考えている人は、夜勤が原因で転職する介護職者が多く存在することを理解しておく必要があります。

無資格の介護職が夜勤として働くメリット

ここまで述べたように、無資格で夜勤ありの介護施設で働く際には、さまざまなことに注意しなければいけません。ただ、夜勤ありの職場で働くことにはメリットもあります。特に、給料が高くなることは、無資格者が夜勤で働く最大のメリットだといえます。

給料が高い

無資格の介護職者であっても、夜勤をすると「夜勤手当」が付きます。夜勤手当の額は職場によって異なりますが、1回当たり5000円前後であるところが多いです。
つまり、月に4回夜勤をすると、それだけで月収が20,000円高くなるのです。
また、22時~翌5時までは「深夜割増賃金」として、割増された給料が支給されます。具体的には、時給換算した給与額に1.25を乗じた額が支払われることになります。
例えば、日勤の時給が1,000円の職場であれば、22時以降の勤務は時給が1250円以上となるのです。
こうした夜勤手当や深夜割増賃金があるため、夜勤がある職場で働くと必然的に給料が高くなります。実際に、介護職における夜勤のパート・アルバイトには、1回の夜勤における給料が15,000~20,000円という高額の求人が少なくありません。
このように、給料が高くなることは、無資格の介護職者が夜勤がある職場で働くメリットです。

無資格の介護職者が夜勤ありの求人を探す方法

無資格の介護職者が夜勤ありの職場で働くことには、高い給料が得られるというメリットがあります。ただ既に述べたように、無資格者が夜勤で勤める際には注意すべきことが多いのです。
そして、そうした注意点を把握せずに夜勤ありの職場に就職した無資格者には、ミスマッチが生じて短期間で辞める人が少なくありません。
そうした中で、無資格者がミスマッチが起こりにくい夜勤ありの求人を見つけるためには「介護職専門の転職サイト」を活用することをお勧めします。転職サイトとは、担当のアドバイザーが付いて、無料で転職活動をサポートしてくれるサービスです。
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こうした経験豊富なアドバイザーは、介護業界内の事情にも詳しいです。当然、無資格者でいきなり夜勤を一人で任せられたり、夜勤中に十分な休憩が取れなかったりといった、ミスマッチが生じやすい職場も把握しています。
そのため、アドバイザーを頼ることで、そうした職場への就職を避けることができるのです。
このように、転職サイトを有効に活用することができれば、無資格者であっても夜勤ありの職場探しで失敗しなくなります。
今回述べたように、無資格者が夜勤ありの職場で働く際には、さまざまなことに注意しなければいけません。もし労働環境が悪い職場に就職してしまうと、夜勤が原因で短期間に再転職することになりかねないのです。
そうしたことを避けるためにも、無資格で夜勤ありの求人を探す際には、介護職専門の転職サイトを活用するようにしましょう。専門のアドバイザーを頼ることで、就職後のミスマッチを防ぐことができるようになります。
ただ、介護職の転職サイトの中でも、無資格者を対象としているのは「カイゴジョブ」「ミライユキャリア」「きらケア派遣」の3つです。そのため、無資格で夜勤ありの求人を探している人は、これら3つの転職サイトを有効に活用するようにしましょう。
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