介護職へ未経験で転職する人が抱える不安と具体的な解消法

介護未経験転職

介護職へ未経験の状態で転職する人は少なくありません。特に、子育てが一段落落ち着いた30代や40代の主婦で、介護職へ興味を持つ人は多いです。

ただ、介護職へ未経験での転職を検討している人のほとんどは、介護職として働くことに対して何らかの不安を抱えています。そうした不安が原因で、介護職への転職を諦めてしまう人もいるはずです。

しかし実際には、未経験で介護職になろうと考えている人が持っている不安の多くは、工夫次第で容易に解消することができます。そのためには、まずは「介護職未経験の人がどのような不安を抱えやすいか?」ということを知った上で、適切な解消方法を学ぶことが大切です。

そこで今回は、「介護職へ未経験で転職する人が抱える不安と具体的な解消法」について解説します。

介護職の未経験者が抱えやすい不安

介護職未経験者のほとんどは、介護業界への転職を考えたときに何かしらの不安を抱えることになります。ただ、その多くは工夫次第によって解消可能です。そして、まずは未経験者が持ちやすい不安について正しく理解しておくことが大切です。

以下に、試経験から介護職となる人が抱えやすい不安について記します。

資格や経験がなくても働けるのか?

介護の現場では、資格や経験がなくても問題なく働くことができます。もちろん、介護職者が行ってはいけないことや、介護職者でも有資格者しか認められていない業務はあります。

例えば、水銀血圧計による血圧測定といったような医療行為の多くは、たとえ介護資格をもっていても実施できません。また、訪問介護員として働くためには、「介護職員初任者研修」や「実務者研修」「介護福祉士」といった介護資格が必要です。

ただ、こうした法律で定められていること以外の介護業務は、資格や経験に関係なく行うことができます。
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未経験でも正社員になれるのか?

介護職未経験であっても、正社員になることは可能です。ただ多くの求人は、「未経験者歓迎」と記載してあっても、パート・アルバイトの求人です。そして、正社員の求人には、ほとんどが「介護職員初任者研修」などの介護資格が条件として挙げられています

そうはいっても、未経験でも正社員として募集している介護求人は存在します。
例えば、ある介護の求人サイトでは、「介護士」「正社員」「無資格・未経験」という条件で求人を検索すると、全国で1000件近い求人が出ます。

このように、有資格者と比較すると求人数は少ないものの、未経験であっても正社員の求人はたくさんあるのです。

未経験の場合の給料はどれくらいか?

未経験で介護職となった場合の給料は、厚生労働省の統計(平成27年度介護従事者処遇状況等調査結果)の無資格の介護士における給与額を参考にすることができます。

職場別による無資格の介護士における平均給与額は以下の通りです。
無資格の介護士における常勤の平均給与額

平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均給与額(円/月)
全体 37.0 4.7 253,550
介護老人福祉施設 33.3 4.2 270,550
介護老人保健施設 40.3 6.4 283,320
介護療養型医療施設 45.6 7.8 248,410
訪問介護事業所 42.4 5.2 244,110
通所介護事業所 38.3 4.6 238.230
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム) 42.6 4.1 231,370

*ここで示されているのは、介護職員処遇改善加算(1)~(4)の届出をしている事業所を対象に調べられた値です。

無資格者の介護士における非常勤の平均時給額

平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均時給額(円/時間)
全体 45.4 5.3 1,113
介護老人福祉施設 45.7 4.7 1,161
介護老人保健施設(*対象者14人) 30.6 4.2 1,435
介護療養型医療施設(*対象者14人) 37.9 7.0 1,176
通所介護事業所 47.5 6.7 1,037
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム) 44.8 3.5 1,100

表を見てわかる通り、この値は無資格ではあるものの介護職の経験がある人の給料も含まれています。そのため、未経験で介護職となった人の給与額より非常に高くなっています。

実際に、未経験で介護職として働く人の給料は、月収(総支給)で18万円前後、時給で800~1000円だと考えて良いでしょう。もちろん、地域によって給与額は大きく異なりますが、基本的に給料は低いのが現状です。

利用者に暴力を振るわれることはあるのか?

介護職が働く現場の中には、利用者さんが暴力を振るうような職場も存在します。

例えば、認知症を患っていたり、脳梗塞などで脳の機能が低下していたりするような利用者さんは、怒りの感情を上手く抑えることができません。そのため、利用者さんにそうした状態の人がいるような職場であれば、暴力を振るわれる可能性があるのです。

実際に、私の知人にも利用者さんから叩かれたことがある人もいます。

このように、利用者さんから暴力を振るわれる可能性がある職場が存在するのは事実です。

仕事はきついのか?

一般的に介護の仕事は「3K(きつい、汚い、きけん)」だといわれています。実際に介護職として働く人には「介護職はきつい仕事である」と実感してる人が多いのが現状です。

例えば、「夜勤」などの不規則な勤務時間がきついと思っている人もいますし、利用者さんの身体介護に体力的な辛さを感じている人もいます。またその他にも、職場内の人間関係や給料の安さなどに対して大変さを実感している人も少なくありません。

ただ、デイサービスやデイケアといった夜勤がない職場や、ケアハウスと養護老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などの介護度が低い利用者さんばかりである職場であれば、勤務時間や身体介護に対して辛さを感じる可能性は低いです。

このように、一般的に「きつい」という認識が強い介護職ですが、実際には職場によって異なるのが現状です。

何歳まで働けるのか?

「介護職として何歳まで働くことができるのか?」という不安に関しては、多くの人が考えるほど心配する必要はありません。

実際に、介護の現場であっても60代で普通に働いている人はたくさんいます。また70代であっても、送迎の運転手として活躍している人もいるのです。

もちろん、中には30代や40代で腰痛などを発症して働けなくなる人も存在します。ただ、ある程度介護技術を身に付けて、体に過剰な負担がかからないような工夫をすれば、60代であっても問題なく介護職として働くことはできます
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介護に関する指導は行ってもらえるのか?

未経験の介護職として入職した後に、介護に関する知識や技術を研修として指導してくれる職場は多くあります。また、施設側が負担して「介護職員初任者研修」などの資格取得をサポートしてくれる職場も存在します。

ただ中には、未経験者に対してもほとんど指導をしないような職場があるのも事実です。そうした職場には、未経験者に十分に指導することもなく夜勤やおむつ交換を任せるようなところもあります

このように、未経験で介護職となった場合でも、職場によっては指導してもらえないようなところも存在するのが現状です。

介護職へ未経験から就職した人の声

ここまでは、未経験で介護職へ転職する人が抱えやすい不安について記しました。そこでここからは、実際に介護職へ未経験で就職した人が感じている不安について述べていきます。

十分な指導なく夜勤やおむつ交換を任せられる

未経験者が抱えやすい不安でも挙げたような「未経験者に対して十分な指導もなく夜勤やオムツ交換を任せられること」に対して不安を抱えている人はいます。
具体的には、入職後に2回は先輩の介護職者と夜勤に入ったものの、3回目からは一人で夜勤を任されているような状況です。さらに、おむつ交換などに関しても十分な指導を受けることなく頼まれるのです。

このように、実際に十分な指導なく夜勤やおむつ交換を任せられることに不安を抱えている未経験の介護職者は存在します。

スタッフからのイビリが辛い

介護現場には、スタッフ間の人間関係が悪い職場も少なくありません。特に若い介護職者は、経験年数が長い女性の介護士や、管理職である看護師からイビられやすい傾向にあります。

実際に、未経験で介護職となった人には「女性介護士の指導が厳しくて介護職を辞めたい」と悩んでいる人も存在します。

介護現場の多くは女性社会です。そのため、このように女性独特のイビリを受けて苦労している未経験の介護職者は少なくないのです。

給料が安くて生活がきつい

一般的にイメージされているとおり、介護現場では給料が安い職場が多いです。そして既に述べたように、無資格で未経験の人であれば月収が18万円程度であるため、手取り額は15万円前後となります。

月の手取り額が15万円となると、家庭をもっている男性であれば生活が非常に難しいのが現状です。

また、未経験で介護職となった人の中には、手取り額が12万円程度であり「生活がきつい」という悩みを抱えている人も存在します。

このように、未経験から介護職として就職した人には「給料が安くて生活がきつい」と感じている人は多いのが実際です。

やりがいはある

ここまで挙げた未経験で介護職となった人の声は、ネガティブなものばかりでした。確かに、介護職は業務内容がきつく、給料も安いです。そして、スタッフ間の人間関係も問題となりやすいです。

ただ、そうした状況の中でも、未経験から介護職になった人の多くは「やりがいはある」と感じているようです。

具体的には「利用者さんから感謝されたときにはやりがいを感じる」「こんなにありがとうと言われる仕事はない」「人の役に立っていることを実感できる」というように感じている人がたくさんいます。

このように、未経験から介護職として就職した人には、ネガティブな一面を実感しつつも、介護職にやりがいを感じている人が多いのです。

未経験から介護職への転職を失敗しない方法

ここまで述べたように、介護職へ未経験の状態で就職した人の中には、介護の仕事に対してネガティブな意見を持っている人がたくさんいます。

ただ、こうした人たちは就職時の職場選びで失敗している場合がほとんどです。
介護職未経験である人のほとんどは、介護業界についてほとんど何も知らないような状況で就職先を探します。そのため「未経験者歓迎」「未経験でもOK」と記載してある求人を見ると、それだけで安心して求人に応募する人が少なくありません。

つまり、未経験で介護職に就職する際には、特に就職先を慎重に選ばなければいけないのです。そして、就職先さえ適切に選択することができれば、介護職未経験者が抱える不安のほとんどは解消できます

そこでここからは、未経験から介護職への転職を失敗しない方法について記します。

派遣、パートで経験を積む

介護職の未経験者が確実に就職先選びを失敗しない方法の一つとして「派遣・パートで経験を積む」ということが挙げられます。つまり「実際に働いてみて、自分に合うかを確かめる」ということです。

特に「紹介型派遣」という働き方であれば、派遣スタッフとして期間を決めて働き(最長6ヶ月)、派遣期間が終了した後には、あなたと施設側が合意すれば、そのまま直接雇用されるようになります。当然、このときには施設側から断られることもありますし、あなたから拒否することもできます。

そのため、紹介型派遣であれば、期間限定で職場を吟味しながら働くことができるのです。ただ、中には「半年間も無駄にしたくない」と考える人もいるでしょう。

しかし、これから何十年と働くことになるかもしれない職場を決めるために、6ヶ月という期間は決して長いものではありません。こうした数ヶ月の期間を惜しんで安易に就職先を選ぶと、ミスマッチが生じて短期間で転職を繰り返すことになりかねません。

その結果、どんどん就職先の選択肢が狭くなり、最終的にどこにも就職できなくなる可能性もあるのです

そうしたことを避けるためにも、就職先選びは、時間をかけてでも慎重に行うようにしましょう。

このように、いきなり正社員を目指すのではなく派遣やパートという雇用形態を利用することで、実際の現場を体験した上で就職先を決めることができるのです。そうすれば、就職先選びで失敗する可能性は非常に低くなります。
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負担が小さな職場へ就職する

介護職として働く職場の中には、夜勤がなかったり介護度が低い利用者さんばかりであったりする職場も存在します。そうした職場を選んで就職することで、夜勤の辛さや身体介護による体への負担を避けることができるのです。

既に述べたように、デイサービスやデイケアには夜勤がありません。その上、「リハビリ特化型」や「運動機能特化型」を謳っているような職場であれば、介護度が低い利用者さんがほとんどです。

具体的には、そうしたデイサービスデイケアであれば、入浴介助などの介護者への負担が大きな介助を必要とする利用者さんがいません。

また、ケアハウスや養護老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)といった老人ホームであれば、夜勤はあるものの、入居者の多くは日常生活動作(ADL)が自立している人です。そのため、ほとんど身体介護を行う必要がありません。

このように、そもそも夜勤がないような職場や、身体介護を行わなくてもよいような職場を選ぶことで、介護の仕事に対して過剰な負担を感じることを避けれるようになります。

特に、介護職未経験で仕事に対して不安が強い人は、こうした介護職者へ負担が小さな職場を選択するようにしましょう。
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転職サイトで求人を探す

ここまで述べたように、働き方を工夫したり、負担が小さな就職先を選んだりすることで、未経験の介護職であっても就職選びで失敗するのを防ぐことができます。ただ、その中でも、未経験で好待遇である求人は見つかりにくいのが現状です。

そうした際には、介護職者専門の転職サイトを活用することをお勧めします。
転職サイトとは、無料で利用できる転職支援サービスです。転職サイトに登録すると、介護専門のアドバイザーが担当に付き、あなたの希望に応じた求人を紹介してくれます。もちろん、アドバイザーは介護業界で転職支援を行ってきたプロです。そのため、介護業界には精通しています。

また、転職サイトは「非公開求人」と呼ばれる、ハローワークやインターネット上には掲載されていないような求人案件を多く抱えています。そして、非公開求人は好条件求人であることが多いです。

そのため、転職サイトを利用することで、そうした表に出ていない好条件の求人を紹介してもらうことができるのです。

当然ながら、転職サイトであれば、先ほど述べたような派遣やパートといった求人も扱っています。こうしたことから、未経験で介護職への就職を検討している人は、転職サイトを利用しない手はないのです。

今回述べたように、未経験で介護職へ就職する人の多くは、さまざまな不安を抱えています。また、実際に未経験の状態で介護職となった人の多くは介護職に対してネガティブな意見を持っているのが現状です。

ただ、そうした人たちのほとんどは、就職先選びに失敗しているために、介護職のマイナスな面しか見れていません。

そのため、特に未経験の状態から介護職となる人は、就職先選びを慎重に行うようにしましょう。そうすることで、就職先選びの失敗を避けることができ、介護未経験であっても不安を抱えることなく働くことができるようになります。

また、転職サイトの中でも「ジョブメドレー介護」「カイゴジョブ」「カイゴケア派遣」は無資格・未経験からの転職支援に力を入れています。そのため、未経験で介護資格を持っていない人は、ぜひこれら3つの転職サイトを有効に活用することをおススメします。
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