大卒で介護職へ就職するのは負け組か?:大卒介護士の現状

大卒介護

 

介護職(介護士)として働く人の中には、大卒から無資格・未経験で介護職に就職した人も少なくありません。

 

介護の仕事は「3K(きつい、きたない、きけん)」である上に給料が安いため、「なぜわざわざお金払って大学を卒業したのに介護職?」と疑問に思う人も多いはずです。ただ、大卒でフリーターになる人もたくさんいる中で、介護職であれば「正社員となりやすい」というメリットがあります。

 

そして、介護職であっても経験とキャリアを積み介護資格を取得することで、高い収入を得ることは可能です。

 

もちろん、介護職では学歴が関係ないため、大卒であることが給料アップにつながることはありません。しかし、あなたが介護の仕事をしたいと考えている場合には、迷わず介護職に就くべきです。また、特に就職したい業界がない場合には、介護職を視野に入れることをお勧めします。

 

そうはいっても、大卒で介護職に就いた後の給料など、大卒介護士の現状を知りたいと思う人が多いはずです。

 

そこで今回は「大卒介護士の現状」について解説します。

 

大卒で介護職は負け組か?

大卒で介護職に就いた人に対して、「何でわざわざ大学を卒業したのに介護職?」「大卒なのに介護職はもったいない」といったように、マイナスのイメージを持つ人は少なくありません。

 

そして中には「大卒で介護職の人は負け組」とまでいう人も存在します。

 

そこで以下に「大卒で介護職に就いた人が負け組といわれる理由」と「実際の現状」について記します。

 

大卒で介護職に就いた人が負け組といわれる理由

大卒で介護職に就いた人が負け組といわれる一番の理由は、介護職における給料の安さにあります。また介護の仕事は、「3K(きたない、きつい、きけん)」といわれるように、仕事内容も大変です。

 

つまり、「大変な仕事であるにも関わらず給料が安い」ということです。

 

例えば、介護士であれば、利用者のおむつ交換や夜勤、入浴介助などを行う必要があります。おむつ交換は、慣れるまでは「きたない」と感じる人も少なくありませんし、夜勤がきついと思う人も多いです。また、入浴介助などの身体介護は、利用者だけでなく自分も一緒に転倒する可能性があるため、危険な仕事ともいえます。

 

こうした大変な仕事であるにも関わらず、給料は安いのが介護職の現状です。このことが、大卒で介護職に就職した人が「負け組」といわれる大きな理由だといえます。

 

大卒の人における介護士と他業界の初任給・給料比較

一般的に給料が低いと認識されている介護職ですが、実際には介護士と他業界の初任給や給料にどれほどの違いがあるのでしょうか?

 

介護職は、学歴が給料に反映されない職場がほとんどです。そのため、高卒でも大卒であっても、介護福祉士や社会福祉士などの介護資格を有していないのであれば、初任給に変わりはありません

 

そこで以下に、厚生労働省が実施した「平成27年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」から、医療・福祉業界の大卒者と全業界における大卒者の初任給について比較します。

医療・福祉業界における大卒者の初任給(円) 大卒者の初任給(円)
199,000

(男性:201,000、女性:198,300)

202,000

(男性:204,500、女性:198,800)

 

表に記されているように、医療・福祉業界における大卒者の初任給は、大卒者の初任給平均を若干下回っています。当然、医療・福祉業界の中には、比較的高給である医療従事者の給料も含まれています。

 

つまり、大卒で介護(福祉)業界へ就職した人は、大卒者の平均初任給額を大きく下回ることになるのです

 

また以下に、国税庁が行った「平成27年分 民間給与実体統計調査」から、介護職と他業界(介護職も含む)の平均年収における違いを記します。

医療・福祉業界における平均年収(円) 他業界の平均年収
3,880,000

(男女の違いは表記なし)

4,204,000

(男性:5,205,000、女性:2,760,000)

*非正規社員も含む

 

このように、介護職における給料は、他業界と比較すると初任給もその後における年収も低い傾向にあるのが現状です。

 

結局、大卒で介護職に就く人は負け組か?

ここまで、介護職と他業界における仕事内容や給料の違いについて述べました。それでは、これらを考慮した上で、大卒から介護職へ就職した人は負け組といえるでしょうか? 私はそうは思いません。

 

確かに、介護職は仕事内容が大変である上に給料が安いのが現状です。

 

ただ、そうした介護の仕事にやりがいを感じる人もいますし、給料の低さだけで負け組ということは短絡的な思考だと考えます。

 

例えば、安い給料であっても、介護の仕事に強い使命感を持って取り組み、充実した毎日を過ごしている人もいます。その一方で、介護以外の業界で高い給料をもらっているにも関わらず、仕事にやりがいを見出せずに、うつうつとした生活をしている人も存在します。

 

このように、負け組かどうかは、就職した業界で決まるのではなく、その人によって異なるはずです。そのため、大卒で介護職だからといって負け組とはいえません。

 

介護職として働くメリット

それでは、介護職として働くことには、具体的にどのようなメリットがあるでしょうか? 介護職に就職することで得られるメリットを理解しておけば、周りの意見を気にすることなく介護職へ就職することができるようになります。

 

需要が高い

介護職は、ほとんどの職場において慢性的な人手不足になっています。既に述べたように、介護職は低賃金重労働であることも関係して、離職率が非常に高いのです。

 

また介護施設の需要は、今後も高くなることが予測されます。具体的には、厚生労働省の見通しによると、65歳以上の高齢者の数はどんどん増え続けて、2042年に最大になるとされています。つまり、少なくても2042年までは就職に困る可能性が低いのです。

 

そのため介護職であれば、「大学を卒業したけど就職先がない」という状況を避けることができます。

 

以前と比較して、大学を卒業していても就職先が見つからずにフリーターとなる人が少なくありません。そうした中で、介護職であれば需要があるため正社員として働ける可能性が高いです。

 

このように、需要が高いことは介護職として働く大きなメリットだといえます。

 

社会貢献できる

介護職の対象者は、介護の必要がある高齢者です。つまり、介護職は生活に困っている要介護者を支援することになります。そして、こうした困っている人を助けるような介護の仕事は、「社会貢献」をすることにつながるのです。

 

人は、自分が誰かの役に立っていると感じたときに、自分の存在価値を実感します。

 

そのため、介護職として働き人の役に立つ仕事を日々行っていることで、自尊心を高めることになるのです。ここでいう自尊心とは「自分に対する肯定的な態度」であり、一般的に認識されているような「うぬぼれ」とは違います。

 

つまり、高い自尊心を持つことで、ポジティブに人生を考えて生活できるということです。

 

このように、仕事が社会貢献につながることは、介護職として働く大きなメリットといえます。

 

介護職として高収入を得ることも可能

ここまで述べたように、一般的に「介護職は低収入」というイメージを持っている人がほとんどです。しかし実際には、介護職であっても高収入を得ることは可能です。

 

例えば、介護職として施設長やサービス管理者などの役職に就くことができれば、それだけで高い収入を得られるようになります。特に、離職率が高い介護職であるからこそ、同じ施設で働き続けることができれば、こうした管理職に就ける可能性は高いです。

 

また、社会福祉士やケアマネージャー(ケアマネ:介護支援専門員)などの資格を取得することでも、収入は上がります。

 

このように、たとえ介護職であっても、働き方次第では高収入を得ることができるのです。

 

大卒で介護職となった人の現状

実際、大卒から介護職に就いた人はたくさんいます。中には、国立大学や有名私立大学を卒業した後、介護職になった人も存在するのです。そこでここからは、大卒から介護職になった人の現状について解説していきます。

 

学歴による給料の違い

大卒の場合、中卒や高卒と比較すると「学歴が高い」ということは、一つの強みだといえます。

 

実際に、厚生労働省が実施した「平成27年賃金構造基本統計調査」によると、高卒よりも高専・短大卒、高専・短大卒よりも大学・大学院卒の方が収入が高いことが明らかになっています。

 

具体的には、学歴によって以下のような月収の違いがあります。

  大学・大学院卒(円) 高専・短大卒(円) 高卒(円)
男性 402,500 308,800 288,200
女性 287,800 252,500 207,700

 

表に記してあるように、一般的には学歴によって得られる収入が大きく異なります。

 

介護職における学歴の影響

それに対して介護職は、高卒でも短大卒でも大卒でも給料に違いはないのが現状です。基本的には、初任給も変わりありません。

 

既に述べたように、介護職は学歴ではなく経験とキャリアが重要です。そのため、大卒で順調に経験とキャリアを積み重ねている人は、施設長やサービス管理者といった役職に就くことで高い収入を得ています。

 

特に、介護福祉士や社会福祉士などの介護資格を取得しておけば、施設内でキャリアアップしやすくなります。

 

このように、大卒で介護職になっても、どれだけキャリアアップできるかはその人の頑張りによって異なるのが現状です。

 

介護職として働く人の本音

また、実際に大卒から介護職になった人の多くは、介護職へ就職したことに対して後悔していないようです。それは、介護という仕事に「やりがい」や「使命感」を感じている人が多いことが関係しています。

 

既に述べたように、介護の仕事は社会貢献につながります。そして実際に、大卒で介護職に就職した人には、介護職という仕事に対して誇りを持って働いている人が多いのです。

 

そのため、実際に大卒で介護職に就職した人には、仕事に対してネガティブな考え方をしている人が少ない傾向にあります。

 

大卒で介護職になった人には、こうした現状があります。

 

今回述べたように、大卒から介護職に就職する人はたくさん存在します。そして、大学を卒業した後に現場で経験やキャリアを積んだ人には、高収入を得ている人も少なくありません。また、介護職という仕事にやりがいを感じて、使命感を持って働いている人が多いです。

 

大卒からの介護職への就職は、一般的には負け組と捉えられがちですが、そんなことはありません。そのため、もし大卒で介護職への転職を検討している人は、自信を持って介護職への就職を検討してみることをお勧めします。

 

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